「漆喰のオハナシ」 おさらいその15

2015/01/07

おさらい

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まだまだ「おさらい」は続きます。

さて、漆喰は左官材料。
たまに「左官」ってなぜそう呼ぶの?と聞かれることがあります。
左官さん、しゃかんさん、今日はそのオハナシです。

 
左官(さかん)、なぜそう呼ぶようになったか?

代表的な説は2つ 

1)右官と左官
・聖徳太子が木にかかわる職を右官、土にかかわる職を左官と名付けた。
・事務職を右官、作業職を左官と呼んでいた。

2)主典(さかん と読みます)
飛鳥時代から平安時代にかけて、律令制という統治制度がありました。
その中に、四等官制という官僚のランク分けの制度がありまして、様々な職種ごとに省、司、寮などに分けられた上、その役職が上級職から順に、長官(かみ)、次官(すけ)、判官(じょう)、主典(さかん)というランクに分けられていました。
そこで、御所など宮中のお手入れをする職人さんには、宮内省 木工寮の主典(さかん)である「属」という官職が与えられたそうです。

ついてこれました?難しいですよね。
今の言葉で云えば

 宮内庁御用達の左官職人さんに公務員の役職が与えられていた。

というべきでしょうか?

強引に今の役職にすると

 内閣府 宮内庁 管理部 工務課 左官担当 とでも呼べばよいのでしょうね。


そんな左官職人さん。
同じ材料で丸くも四角くも。ザラザラにもツルツルにも。とても器用な職人さんです。

ちょっと気難しいイメージを抱く方が多いのですが、心優しい人が多いんです。
だって、一日中壁や床に向かって気を張り詰めた作業。
だから、お仕事の時は厳しいことを言いますよね。

けれども現場が一段落すれば緊張も解けて…
ですよね?左官さん。