年末年始恒例の「漆喰のおさらい」開始。

2012/12/23

おさらい

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今年もあとわずか。
昨年も好評でした「漆喰のおさらいシリーズ」を再度掲載します。

漆喰について知りたい方はこの年末年始休暇に一気読み。というのも良いかもしれません。


 

「漆喰」ってなぜこの字を書くの?

唐音という鎌倉以降に中国から入ってきた漢字の発音があります。

 

その唐音で「石灰」を「シックイ」と読んだため

その当て字として使われたいう説が有力なようです。

 

もともとは「石灰」と書いてシックイと読んでたということですね。

その名残でしょうね。長崎県長崎市には「本漆喰町」と書いて「モトシックイチョウ」と読む地名が残っています。

 

ちなみに「漆を喰う」と書きますが、漆の主成分はウルシオール

それは耐アルカリ性に優れているはずですから、喰われない…ハズです。

 

 

どうやって使われるの?

左官職人さんや屋根職人さんが鏝(こて)という道具を使って塗ります。

 

優れた左官さんは、平らに仕上げるだけでなく、様々な模様、細工の技術を持っています。

さらには、顔が映るくらい表面をキレイにする「磨き」という仕上げ技術を持っているのです。

 

でも、最も難しいのは「あたりまえのことを狂いなく仕上げる」ことだそうです。

左官さんの世界、大変奥が深いものですね。

なお、ローラーで塗装できる漆喰というものがありますが…それは漆喰ではなく塗料と呼ぶべきですね。

 

 

どんな種類があるの?

大きく分けて5種類あります。

 

1)本漆喰

現場で海藻を炊いてのりを作り、

?(すさ)と塩焼き消石灰をこね合わせたもの。

…粉の状態の製品は本漆喰とは呼びません。

 

2)土佐漆喰

3か月以上発酵させたワラと消石灰を合わせ、

更に1カ月以上寝かせてつくられるもの。

…これも粉では土佐漆喰とは呼びません。

 

3)既調合漆喰

おそらく国内で最も多く使われている漆喰です。

基本的に土佐漆喰を除く全てのメーカー製品はコレに該当します。

 

4)琉球漆喰

ワラと生石灰から作られる漆喰。

土佐漆喰とは作り方が違います。

沖縄で昔から使われている独特の漆喰です。

 

5)漆喰と呼べるのか判断が難しいもの

しっくい、漆喰、シックイと名のつく製品が市場には溢れています。

どこまで漆喰と呼べるのか分からない中、特に判別が難しいモノ

あえてコレには触れません。

 

この5分類、wikipediaの「漆喰」にも投稿しました。

分類方法についてのご意見、お待ちしています。

 


 

漆喰といってもいろいろとウンチクがあるのです。

今年オハナシした色んな事、今日から少しずつ紹介していきます。