でんでん協会をおさらい。

2012/12/22

おさらい

t f B! P L

年末も差し迫りましたね。

目下、私どもが運営する「一般社団法人伝統素材伝承支援協会」のWEBページを年明けに公開しようと、コツコツと少しずつ作っています。

 

一般社団法人伝統素材伝承支援協会。長いので、皆さん「でんでん協会」と呼んでいます。

ほとんどの方が何の協会なのか分からないですね。

ですのでホームページでもしっかりと説明しようと…。

コチラでも改めて紹介します。

 


 

でんでん協会の役割はその名の通り、

伝統素材にたずさわる方々の支援を行う」ことです。

 

活動の理念は4つの言葉。

 

  • 伝統素材を守ることは伝統技術を守ること。
  • 伝統技術を守ることは古民家を守ること。
  • 古民家を守ることは左官文化を守ること。
  • 左官文化を守ることは伝統素材を守ること。

 

「伝統素材」…そのへんで簡単に手に入るモノではないんです。

 

 その原料を生産している方々がいて

 さらにその素材に手をかけ加工している方々がいるのです。

 

その方々の支援も大切なコトだと考えています。

そのために各地を訪問して現状を学び、それを皆さんへ紹介する活動も行っています。

 

あるところでは「文化財の工事があるから大丈夫じゃないの?」と言われることがあります。

 

 残念ながら、それは「間違った考え」です。

 

建築だけに限らず、

私たちの生活を支える素材は「身近にある当たり前のモノ」だったハズです。

 

ところがすでに当たり前のモノは無くなってしまっているんです。

例えばワラ。

  • 屋根を葺く材料に。
  • 土壁に練り込んですさに。
  • 畳の床(とこ)に。

そのワラは無農薬のものが手に入りますか?

それとも農薬が残っていても良いのですか?

 

大規模散布用に使われるラジコンヘリ

 

そうなんです。様々な素材が失われつつあるんです。

さらに深刻なのはそれを生産する方々、そして加工する方々の人材難。

 

 

分かりやすい例を挙げれば林業です。

 

樹は放っておいて真っ直ぐな柱に出来るものには育ちません。

林業にたずさわる方が枝打ちを行い

山に手を入れることで良い木が育っていましたが…

 

後継者が不足する現在、荒れる山が増えています。

 

かつて私たちが暮らす周囲には

里山と呼ばれる人の手が入った山がありました。

それらが荒廃することが、

土砂崩れや水不足を招いている原因の一つでもあります。

 

理由は簡単なコト。

国産の木を使わないから。山にあるものを利用しないから。

 

 

私もまだまだ勉強中の身ではありますが、

私が学んだコト、これからももっとお伝えしていきますね。 

 

当たり前に有ったものが当たり前に残っているように。

それが美しい未来だと思います。