ヨーロッパにおいて中世から伝わる建築物には、こうした天井画や壁画が何百年も残されているものが多いですね。その多くはやはりフレスコ画なんです。
と、何度も出て来る「フレスコ画」。残念ながら、それがどういったものかご存知ない方も多いですよね?
なので、今日もフレスコ画、その中でも「ブオン フレスコ」という技法のおさらいです。
フレスコ画とは
フレスコ画は西洋の漆喰、石灰モルタルが使用された絵画の技法です。
フレスコ画とは西洋の絵画技法のひとつ。最後の審判などルネサンス期の壁画、天井画はほとんどがフレスコ画だといわれています。
栃木県石灰石工業会館のフレスコ画「祥雲図」
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgsDICMmFNDhEnhaJAQMpA39aPWkYa4HHLViVhC6_8fJhfMNYb9iOhJSM9pMzHO-P6ErOLuu4i2p9mOxWWOya-zeASs_KiyNIaPcmCUcH7_TfGVr-12AlkwO5rI9SZQ2ykhXSgo_TYhpH0/s640/IMGP0303.jpg)
どんなものか簡単に説明しますと
1.石灰モルタルを塗る
2.生乾きの時に、顔料を水で溶いたもので絵を描く
3.乾いたら出来上がり。
単純ですがかなり難しいものです。
絵の具と違い、重ね塗りして修正できませんし、
下地の石灰モルタルの乾き具合に合わせて塗らねばなりませんし、
材料の調達も難しい。
でも、やってみたいという方多いですよね。
さて、フレスコ画の本番です。
フレスコ画の下地に使われる石灰モルタルはすごく単純なもの。
消石灰と砂を混ぜるだけ。
ただ、石灰と砂の配合比は砂の種類や下地などによって
結構調整が必要です。固さ調整は水加減で。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglu171oaPQN7UpFLiltavtMWUlahlu4fllpxunEFjVNCtA6iRVSNpkhScWUq90q1-OUJQsIXx1zpflBTzj4aa2rFdjoZDP5GMjPKZblm1vT-5EcaGxvwN2oAvK5a6JJ7agQuPeylA4CVw/s640/20060823_141422.jpg)
モルタルを下地に塗りつけます。
左官材と比べるとちょっと硬めですね。耳たぶくらい?
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhkGDUDABBYDmr_pJaDW6_09zkEh_4dIpVkJ8sNgR8JrtGu4E89ItOkDE0ap_Ela2QO8PCqvMzKakK0lSQ917kUlB4ia14a5eycaBVQIZ4jOGQVa2p_LgTD0voNDffKalfNz5pZnQdNbfY/s640/20060824_101905.jpg)
で、おもむろに絵を
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtdkcCPZElqtln1VabWZd6R6eMIBrqselysX7dr3YkmKeD_zMhQUpqLBX8r4imOy6DPQJR3o23NjiPrAlisDnnKIwza7MScXCLZO4naCnlC0uxxMrB1AAme1yOsdK2vyMq3RNS1RCWP-A/s640/20060824_125118.jpg)
描かずに、下絵を描くのです。
あらかじめ用意しておいた下絵をモルタルにのせて写し込みます。
上の写真は下絵に線香でたくさん穴をあけ、
その絵の上から顔料入りのタンポでトントン。
すると点画の下絵が出来上がります。
で、描く。ただし、絵の具は使いません。
顔料だけ。つまり色の粉。
これを水で溶くだけで描きます。
そして石灰モルタルに吸い込まれることで絵になります。
「なんだか染め物みたい」と言ってる人もいましたね。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKC9Z7EBGUj01g1e805x_QUjmElefSKemrBUmJt0IssZ3fS_ahG5R3bPdFY9mhuVtURgqPQMNU8hGSrKkn-dq36qAJ-AJllrGX9ORz7gi46ncofOmJVzUPyBSNY6dzItXJvZx54OlHROI/s640/20070802_125955.jpg)
絵を描ける時間はモルタルが生乾きの間だけです。
乾いた状態のほうがよく吸いこんで…と言われますが理由があるのです。
未乾燥の石灰モルタルに顔料がのせられます。
石灰モルタルからは、石灰の主成分、カルシウムがたっぷり溶けた水が浮きます。
カルシウムが透明の結晶を作り、のせられた顔料を包み込むのです。だから昔の絵画もキレイなまま残っているわけですね。
これが、絵の具だと?
顔料を溶いた油やニカワなどが傷むと剥げてしまいます。
ちなみに古代からの贈り物ともいわれる約2万年前の壁画、アルタミラやラスコーの壁画は、天然のフレスコ画ともいわれています。
鍾乳洞の石灰質の岩肌に描いた絵が
そのまま石灰分にコーティングされたわけですから…。
フレスコ画とは西洋の絵画技法のひとつ。最後の審判などルネサンス期の壁画、天井画はほとんどがフレスコ画だといわれています。
栃木県石灰石工業会館のフレスコ画「祥雲図」
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgsDICMmFNDhEnhaJAQMpA39aPWkYa4HHLViVhC6_8fJhfMNYb9iOhJSM9pMzHO-P6ErOLuu4i2p9mOxWWOya-zeASs_KiyNIaPcmCUcH7_TfGVr-12AlkwO5rI9SZQ2ykhXSgo_TYhpH0/s640/IMGP0303.jpg)
どんなものか簡単に説明しますと
1.石灰モルタルを塗る
2.生乾きの時に、顔料を水で溶いたもので絵を描く
3.乾いたら出来上がり。
単純ですがかなり難しいものです。
絵の具と違い、重ね塗りして修正できませんし、
下地の石灰モルタルの乾き具合に合わせて塗らねばなりませんし、
材料の調達も難しい。
でも、やってみたいという方多いですよね。
さて、フレスコ画の本番です。
フレスコ画の下地に使われる石灰モルタルはすごく単純なもの。
消石灰と砂を混ぜるだけ。
ただ、石灰と砂の配合比は砂の種類や下地などによって
結構調整が必要です。固さ調整は水加減で。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglu171oaPQN7UpFLiltavtMWUlahlu4fllpxunEFjVNCtA6iRVSNpkhScWUq90q1-OUJQsIXx1zpflBTzj4aa2rFdjoZDP5GMjPKZblm1vT-5EcaGxvwN2oAvK5a6JJ7agQuPeylA4CVw/s640/20060823_141422.jpg)
モルタルを下地に塗りつけます。
左官材と比べるとちょっと硬めですね。耳たぶくらい?
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhkGDUDABBYDmr_pJaDW6_09zkEh_4dIpVkJ8sNgR8JrtGu4E89ItOkDE0ap_Ela2QO8PCqvMzKakK0lSQ917kUlB4ia14a5eycaBVQIZ4jOGQVa2p_LgTD0voNDffKalfNz5pZnQdNbfY/s640/20060824_101905.jpg)
で、おもむろに絵を
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描かずに、下絵を描くのです。
あらかじめ用意しておいた下絵をモルタルにのせて写し込みます。
上の写真は下絵に線香でたくさん穴をあけ、
その絵の上から顔料入りのタンポでトントン。
すると点画の下絵が出来上がります。
で、描く。ただし、絵の具は使いません。
顔料だけ。つまり色の粉。
これを水で溶くだけで描きます。
そして石灰モルタルに吸い込まれることで絵になります。
「なんだか染め物みたい」と言ってる人もいましたね。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKC9Z7EBGUj01g1e805x_QUjmElefSKemrBUmJt0IssZ3fS_ahG5R3bPdFY9mhuVtURgqPQMNU8hGSrKkn-dq36qAJ-AJllrGX9ORz7gi46ncofOmJVzUPyBSNY6dzItXJvZx54OlHROI/s640/20070802_125955.jpg)
絵を描ける時間はモルタルが生乾きの間だけです。
乾いた状態のほうがよく吸いこんで…と言われますが理由があるのです。
未乾燥の石灰モルタルに顔料がのせられます。
石灰モルタルからは、石灰の主成分、カルシウムがたっぷり溶けた水が浮きます。
カルシウムが透明の結晶を作り、のせられた顔料を包み込むのです。だから昔の絵画もキレイなまま残っているわけですね。
これが、絵の具だと?
顔料を溶いた油やニカワなどが傷むと剥げてしまいます。
ちなみに古代からの贈り物ともいわれる約2万年前の壁画、アルタミラやラスコーの壁画は、天然のフレスコ画ともいわれています。
鍾乳洞の石灰質の岩肌に描いた絵が
そのまま石灰分にコーティングされたわけですから…。