と報じられたのが昨年3月のことでした。
同市緑区の大膳野南貝塚で見つかったこの漆喰、
当初は細かく砕いた貝を水で練って敷き詰められたもの…とのこと。
貝塚(かいづか)はご存知ですよね?
海辺で生活していた古代人のゴミ捨て場です。
食用に採った貝の殻が大量に捨てられたところが
現代になってゴミ捨て場遺跡になって現れたわけです。
小学校の社会の授業で習いましたね。
焼き大あさり (grilled Japanese littleneck Manila clam) / norio_nomura
さて漆喰に戻ります。
現在しっかりとした定義があるわけではないのですが
漆喰は水で練られた消石灰(水酸化カルシウム)が
炭酸ガス(CO2)と反応して硬化するものと考えられています。
ってことは貝を潰して粉にしただけのものは炭酸カルシウム。
固まらないから漆喰とは呼べないな~と、昨年思っていました。
で、先日のニュース。
「焼いて粉末状にした貝殻を水や土と混ぜたもの」なのだそうです。
焼いた貝は酸化カルシウム。水と反応すれば立派に消石灰になるんです。
実際、現在でも文化財の修復などに「貝灰」として用いられています。
さて、この「漆喰」なるもの、分類上「漆喰」と認めるべきなのか?
ワタシの今後の注目はそこにあります。
石灰と土を混ぜて固める技術は古墳でも用いられてきました。
土に石灰を混ぜることで硬く締まるんです。
現在でも土木工事などで多く用いられていますし、
田んぼのあぜ道の補修にも使われたりしています。
ただ石灰と土を混ぜたものを「漆喰」と呼んでいいものなのかどうか…。
これから学者先生方がお決めになることですね。
個人的には、「ちょっと違うよね」と(笑)
…どうなることでしょう?