もういつの間にか夏ですね。
各地で海開きが行われ、私の友人も海水浴に行ったそうですが…。
春先から夏にかけて収穫される海藻。
左官でつかう「のり」の原料となる海藻も最盛期をむかえようとしています。
海藻は陸の植物と同じく、光合成で成長しますから発育も良い時期なのです。
漆喰の原料となる海藻。 本来はこのように煮炊きして…
漆喰の保湿剤、接着剤として用いられてきたわけです。
ところが、今年の収穫は若干減少しそうですね。
我が国での収穫地は、北海道から青森、三陸にかけて。
やはり東日本大震災の影響が少なくないようです。
が、すぐには影響はしません。
実は海藻は採取してすぐには使えないのです。
早いもので1年、遅いものでは3年以上、乾燥熟成させた後やっと使えるようになります。
そのため、左官用の海藻を扱う会社さんは毎年、数年後のための海藻をしっかり在庫しておられます。
また、産地は国内だけではありません。
漆喰が大陸から渡ってきた頃から使われてきた朝鮮半島産など
海外のものも安定して供給されているようです。
向こう数年分の原料、それを大事に保管している左官さんも少なく、
漆喰メーカーの原料在庫もそう多くはないはずです。
実際、すぐに収まりましたが
震災後には「海藻が無くなる?」といった騒ぎもありました。
ただ、海藻会社さんのおかげで漆喰が無くならずに済んだ…
そう言っても言い過ぎではないと思います。