素材としての漆喰

2021/10/20

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この漆喰ブログで定期的に説明している「素材としての漆喰」についての基本中の基本のお話を、今日もおさらいです。

漆喰は何からできているか

我が国で主流であった漆喰は現在「本漆喰」と呼ばれ、3つの原料と水で作られます。
主原料となるのは石灰。そこにの繊維と海藻から出る糊分を加えて出来上がります。



漆喰は、実はその成分のほとんどが石灰。

麻と海藻は補助材料なのですが、さらに補助材料が加えられているのが「現代の漆喰」と言えるでしょう。

漆喰に限らず、「天然素材」が強調されている製品、多いですよね?!

ところが成分を調べてみると…
原料が天然素材を加工して出来ているから、天然素材…????

そのほかにも「天然由来」「自然由来成分」などというコトバが使われています。
日本語ってとても便利なコトバなんですね。

分からなかった方にはお味噌汁を例にとって。
天然の調味料と「化学調味料」で考えてみましょう。


天然…はお分かりですね。かつお節とか昆布とかイリコとか。


化学調味料は、今では「うま味調味料」と呼び名が変わりましたね。
もっとも有名なアレも含め、その多くは廃糖蜜などの加工由来なのですが…

それは「天然素材」と呼べますか?

左官材料で言えば海藻のりの補助材料、代替材料として多用されているのがメチルセルロースの類。紙の原料としても知られるパルプから作られます。食用として使われているものもあるようですが、結局それは調味料と同じではないでしょうか?

 その漆喰、天然素材と・・・

少なくとも私は呼びません。各自の判断ですね。
ただし、だからといって体に悪い!というわけではないのです。

食べ物だってそうでしょう?どちらを選ぶのかはご自分ですよ。