観に行きたい漆喰のまち「内子町」 おさらい その3

2015/08/30

見に行こう

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内子町のオハナシ3日目です。

伝統が残されている町。
そのいたる所に学ぶトコロがあるんです。歩いて探してみましょうね。

私からもいくつかご紹介します。

まずは入り口から…漆喰にカビが生えるモデル発見!
雨がかかるところ、水がたまるところ、そこに黒カビが生えるわけです。


黒い妻壁。よ~く観てみると


炭化した様子がよく分かります。そうです。焼き杉ですね。
焼くことで風雨に強くなるだけでなく、そのままよりも火が着きにくくなるのです。


二階の窓の両外側にある仕切りのようなものが
「うだつがあがらない」のうだつ。

もともとは隣家からの延焼を防ぐ防火壁でした。


竃(かまど)。これを造るのも左官の技でした。
使われている素材や形状、とても理にかなったものなのです。


町の名物である蝋燭屋さんへ行ってみると…
中では実際にローソクを手作りしている様子が見られます。


それだけでなくその原料もしっかり展示。

和蝋燭の芯には
灯芯草(とうしんそう)や蚕(かいこ)の繭(まゆ)が使われているのです。

ちなみに灯芯草はい草、お蚕さんの繭からは絹糸が作られます。



傷んだ土壁も格好の教材に。


なぜこんな傷み方をするのか分かりますか?

それを考えるだけでも、
伝統建築の構造や素材について自ら理解を深めることが出来ます。

ほんの一時間歩くだけでも、これだけのことが分かります。

 「書を捨てよ」とまでは言いません。

読んだこと学んだことを確認できるのは、
やはり自分の目で見ることだと痛感できますね。