石灰がナゼ固まるのか? …何度でも説明します。

2015/03/06

伝統素材

t f B! P L
これまで何度も説明してきましたので
いいかげんシツコイと言われそうですが…

本漆喰、土佐漆喰、既調合漆喰には
 「消石灰」が主な原料として使われています。

また、琉球漆喰は
生石灰に水を加えて消石灰に反応させながら漆喰にしていきます。

最終的には
「消石灰が硬化することで漆喰が固まる」というメカニズムなんです。



というわけで、ナゼ漆喰が固まるのか?
を分かりやすい化学式でおさらい。



石灰石から生石灰へ


生石灰から消石灰へ


消石灰に他の原料を加えた漆喰が硬化するにはCO2を吸収。



3つの化学式、よ~く見てください。

 CaCO3が、また元のCaCO3に戻っています。

CaCO3=石灰石は2度の加工で消石灰になり、
自分が吐き出したCO2を吸収することでまた、元のCaCO3に戻るのです。

漆喰は二酸化炭素(CO2)を吸収することで固まっていくのです。

さて、様々なメディアで、

 漆喰はCO2を吸収するから環境に良い

と云われていますね。

ですが、それでは説明が足りません。
それは石灰石から生石灰に変化するときに自ら放出した分です。

 正しくは  漆喰は環境への負荷が少ない。と云うべきでしょう。

しかし、近年「漆喰」の名で主成分が消石灰ではない製品が数多く流通しています。

それらは一体???…気になった方は過去のオハナシを参照してみてください。