ナマコは奥深~いんです。

2015/01/30

伝統素材

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今日は海鼠壁(なまこかべ)のお話。

ナマコといっても、これではなく、あくまでも壁のお話です。
赤ナマコのナマコ酢
赤ナマコのナマコ酢 / sabamiso


伝統素材というよりも、漆喰というよりも、工法や文化史の分野なので
あまり得意ではないのですが…ちょっとだけ。





なまこ壁は蔵などで多くみられ
多種多様な独特のデザインを各地で観ることが出来ますね。

けれど、この壁、本来はデザインではなく機能を求めて作られていたんです。
そもそもこれがナニで出来ているかというと、

 白い部分は漆喰。そして黒い部分は瓦。

ほら、壊れている壁をみるとよくわかりますね。 


土壁に瓦が貼り付けられているんです。 


ちなみになまこ壁じゃない壁だとどうなっているかというと、こんな感じ。

伝統建築では雨が直接あたりやすい下半分は
漆喰が使われていない建物が多いですよね?!



なまこ壁の目的は板張り以上に風雨や衝撃から守り、さらには火災から守るため。
瓦で覆い、漆喰で塗り固めていたわけです。

言ってみれば現代のタイルと同じ発想ですね。
少し古い民家をみれば、ほら、その変遷が良くわかりますよ。


それがいつのまにか和のデザインの一つになっていますね。
そして、そのデザインも時代や地域によって千差万別。

我が国には数々の海鼠壁(なまこかべ)が残されています。
街なかで見かけたら、よーく見てください。

左官職人さんの技とセンスがしっかりと表現されている…はずです。