「漆喰って良いものだとは思うんですが、高くなるから…」
ということ。
さて、何と比較して高いのでしょうか?
確かに格安の壁紙を張ることを考えれば高くなりますね。
壁紙などに比べ、1日あたりに仕上がる面積も少ないわけですから
― 面積当たりの価格は当然高くなる。
ならば?
…家全体を漆喰で仕上げようとすれば「すごく高くなる」のかもしれません。
だけど、職人さんの日当はそう変わらないんです。
材料費もびっくりするくらい高いわけではありません。
材料をその場でチャッチャと練って、サッと塗って終わり…ならば安いハズなのですが、
- 本来の姿は前の日までに材料を仕込んで寝かせるところから始まり、
- 熟練の技術を精一杯施して仕上げて
- 塗った翌日以降も、その乾燥具合に合わせてケアをする
というのが漆喰の正しい施工スタイル。
じっくり手間をかけて仕上がっていく分、工賃がかかるんですね。
極端にいえば
その日に混ぜて、その日に塗って、その日に乾いて…でしたら
そこまで高いおカネを払う必要はないと思います。
例えばリビングや寝室、和室など一部屋だけ塗るのはどうでしょうか?
来客を迎える玄関だけちょっと贅沢という方法もありますね。
あとは…建築屋さんの口上で「高くなります」というのも。
「建築屋さんあるある」なのですが、「高くなります」=「面倒くさい」ですよ。
「お客さん、高くなるからやめた方が…」
というのは面倒くさいからやりたくないという消極的な返事であることが多いんです。
いずれにせよちょっと贅沢して漆喰。良いものですよ。
左官さんが仕上げた1点物の作品がお部屋になるんですから。