iPhoneから産業廃棄物を考える

2014/09/25

よもやま

t f B! P L
新しいiPhone6。何かと話題ですね。
ところで、前回発売されたiPhone5。

その取扱いで物議を醸したこと、覚えていますか?
iPhone 5 Mockups
iPhone 5 Mockups / methodshop.com

問題となったのは、新しい電話を買う際の下取りについて。
「ソフトバンクの下取りサービスが古物営業法違反(無許可営業)に当たる恐れがある」とのことでした。

分かりやすいように極端な説明をすると…新品でないモノを売買するには方法が二つあります。一つは価値の無いものの売買。古新聞古雑誌などのリサイクル屋さんなどがそうですね。
もう一つは価値を付けて売買するわけです。中古車販売のお店、質屋さん、中古ゲーム屋さん、街角の金券ショップなどがそうです。そういう有価物を扱うには古物商の免許が必要なんです。ソフトバンクのオハナシはケータイの種類ごとに金額を変えましたから、「価値」を付けたことになったわけですね。

しかし、同様の「うっかり」、建築の世界でもよくあるお話です。

先祖代々大切に暮らしてきた住まい。ただ壊すのではモッタイナイですから柱や梁を一本一本手解きで解体して、使われていた木材を大事に次の世代へ。


立派な木材。ただ古いだけでなく味わい深い古材(コザイ)として売買されているんです。


ここで問題です。

 解体した住まいから出る古材が有価物として扱われる場合には?

古物営業法の中に古材という項目はありませんが、過去からの大切な遺産であり、大変価値のあるものですから古物商の免許が要るのかもしれませんね。

 では価値を付けずにタダでもらう場合は?

一番危険なケースです。解体現場から発生する産業廃棄物としての木材。「モッタイナイからどこかで使おう」と集める方も多いと聞きます。が、扱い方によっては産業廃棄物を不法に扱うことになりますから厳しく罰せられることも考えられます。残念ながら世の中にとって良いことでも、違法であることも多いのです。


最後にもう一度おさらい。

 Q:ゴミとそうでないものの違いは?

 A:値段が付かないモノと付くモノの違い…ですね。