今日は漆喰じゃなくて「じゅらくよーん」。

2014/09/01

伝統素材

t f B! P L
「無垢の木と漆喰の家」。相変わらず住宅で根強い人気ですね。

さらに本格的に…と考えている方からは「土壁」のご相談。
珪藻土ではなく「土」にしたいそうです。
そんな方々が土を調べていて突き当たるのが「じゅらく」です。
だからでしょうね…

 「じゅらく」ってなんですか?

というご質問、多いんです。



内部の左官壁に多用されているのが「じゅらく」。
ジュラク**とか**じゅらくとか、様々な左官材が販売されています。

イメージ


でも、残念ながらそれらは全てマガイモノなのです。
「じゅらく」は元々は聚楽第から。あたりの土が聚楽土。

聚楽第とは安土桃山時代に豊臣秀吉が建てた政庁&邸宅。
堺の出身であり、茶聖とも称される千利休による築庭でも知られますね。その聚楽第があった場所から採れる土が「聚楽土(じゅらくつち)」なんです。

さて、そういう訳で、いろんな左官材メーカーが売ってる「じゅらく」は「聚楽土風」ってことなのだそうです。塗装にも「ジュラク仕上げ」なるものがあり、ジュラクガンという吹付ガンまであるのですが…

分かりにくいのでまとめると、
  1. 聚楽土=本物
  2. 壁材の「じゅらく」=聚楽土風の左官材
  3. 塗装の「じゅらく」=「聚楽土風の左官材」風の塗装仕上げ
ってことです。
話題はズレましたが、聚楽土を使った仕上げは土壁の最高仕上げ。

正統な茶室、伝統建築などには欠かせない高級材料です。当然、その土を塗る技術も最高技術の一つ。使いこなせる方は国内に多くはいらっしゃらないそうです。


で、「じゅらく」ってナニ?というオハナシ。
きっとほとんどのそれは…少なくとも「土」ではないでしょうね。


ところで、「じゅらく」のお話から、アレを思い出した方も多いのでは?

上野駅前の聚楽
DSCN2479
DSCN2479 / t.ohashi


そして、これが「じゅらくよーん」で有名な、ホテル聚楽のCM(笑)