漆喰の見分けが出来るようになれますように

2013/11/16

伝統素材

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でんでん協会には様々なご相談、ご質問をいただいておりますが、中でも難解なオハナシをご紹介。「漆喰」というよりも、それぞれの素材についての専門知識が必要な話です。


ご質問は
 「現代の漆喰」と戦前や明治期などの「昔の漆喰」
 その違いを見分ける方法はありますか?

というものでした。


見分ける方法…昔から残っている壁ですから汚れている…と申し上げたいところですが、さすがにそれでは見るだけでは難しいですね。

ですが、使用されている原料に違いがあることを説明させていただきました。

漆喰の原材料については日ごろからご説明している通り。
「消石灰」「すさ」「のり」の3点が基本です。 




漆喰の昔と今。

一番大きな違いは主成分となる消石灰に違いがあります。
石灰を焼く温度。消石灰が出来るときの水との反応方法。結晶や粒子の様子。そして選り分ける技術。それぞれ異なるものです。さらにいえば、現在のように均一でキレイな消石灰を作るのは至難のワザでした。

2番目は麻。
戦前のものであれば現在は大変希少となってしまった大麻が用いられていることが多いようですが
、現在では東南アジア原産のジュートが主に使われています。

そして3番目は…補助材料が入っていないこと。
漆喰を作るには「消石灰」「すさ」「のり」の3種類だけで良いのです。現在の漆喰(商品)には上図のように、様々な補助材料が混合されていることが多いですね。



さて、現代の漆喰。漆喰というコトバが使われている製品の数々。
ドコまでを漆喰と呼べるのでしょうね。