土佐漆喰のことも大切に思ってくれますように

2013/10/26

伝統素材

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先日もお伝えした通り、ワタシは
  1. 本漆喰
  2. 土佐漆喰
  3. 琉球漆喰
の3つを勝手に「日本三大漆喰」と呼んでいます。

その中で地域を飛び出して全国に広まったのが「土佐漆喰」。土佐の名前の通り、高知県を発祥とする漆喰です。

その製法をおさらいしましょう。


土佐漆喰の製法です。
土佐漆喰とは、3か月以上発酵させたワラと消石灰を練り合わせ、さらに熟成させたものとされています。

だから、まずワラを用意して


長さを揃え、硬い節を取り除いたのち、水分を加え発酵させます。


発酵がすすんだワラを消石灰と合わせ、水で練り上げます。


あれ?他の材料は? と思った方…
そうなんです。土佐漆喰はワラと消石灰と水だけで作られるのです。

「本漆喰」との違いは、ワラが発酵して繊維がバラバラになったものが麻すさの代わりに。
発酵して溶けだしたワラの成分などが海藻のりの代わりに。

そうして漆喰となるわけですが、さらにもう一味必要なのです。

土佐漆喰には土佐漆喰の技が必要です。ちゃんと材料を使いこなし、ちゃんと仕上げられる腕が必要なのです。

だから、伝統技術に忠実な土蔵でも、


近代的な住宅においても、その重厚感に圧倒されるわけなんですよね。


土佐という雨風厳しい気候に耐えられるよう、磨かれてきたその素材と技術。
伝統の漆喰をベースに革新が加えられた、素晴らしい漆喰だと思います。