この夏から2度目の沖縄へ。
いくつかの目的をもって訪県していますが、今回は朗報も。
伝統素材伝承支援協会。その名の通り、伝統素材を残していくために頑張っている方々を支援するのが、役割です。
喜ばしいことに、当協会が支援している方々が沖縄県の地場産業の支援制度を受けることが出来たそうです。普通に考えれば「補助金などが受けられるのね。良かったね。」となるのですが、今回は意義が全く異なります。
「琉球漆喰」
沖縄の文化を形作る大切な素材でありながら…
残念なことに、現在の沖縄県、日本建築学会、日本漆喰協会、国土交通省などなど、あらゆる公的なトコロにおいて、「それ」について触れられているものはごくわずかです。しかも、元々の原料であった素材は既に入手困難。失われる寸前の伝統素材といっても過言ではないでしょう。
ご覧の写真は、この今年修復が終わったばかりの守礼門。
キレイに瓦屋根も葺き直されましたが、この修復には当然ながら伝統的に使われてきた素材である琉球漆喰が不可欠なのです。
今回、たとえ「県の地場産業支援」のための認定であったとしても、一つの産業として存在が認められたこと。これは大きな前進です。
沖縄の美しさを残すために。
私たちの宝物を残していくために。
大切な文化を伝え続けるために。
必要な素材が必要とされる環境だけでなく、事業として続けられるようにしていかねばなりません。