沖縄と 日本の農業と 漆喰と

2013/08/22

伝統素材

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数日間の沖縄出張も最終日。

いつも「時間が足りないな~」と後悔します。正確には仕事以外の時間がという意味ですけれど(笑)

 

さて、沖縄の夏の伝統行事と言えばエイサー。そして綱引きです。 

しかも、大きな大きな綱を大勢で引っ張り合うんです。最大のモノは那覇市の大綱挽き。世界最大。ギネスブックを飾る大綱は40トンを超える超弩級。

勝敗に「引き分け」が多いのは…動かないから?(笑)


写真;那覇市

 

那覇市のものは観光の色が強いですが、とにかく沖縄の方々は綱引きがお好きですね。

 

沖縄県の各地で開催される綱引き。100か所以上で行われているとのことですが、観光のために紹介されているのは、上の写真の那覇のほか、真喜志、真栄里、糸満、そして与那原。 

 

とにかく一度は生で見ていただきたい、私も大好きな伝統行事です。…と、それだけで終われないのがこのブログ。

 

これが大綱を作るための綱。ワラで出来ています。

この綱、要らなくなったらどうしているか、ご存知ですか?

 

沖縄で大綱に用いられたワラの一部は、

こうやって…漆喰の原料として使われているんです。

生石灰と水、そしてワラから出来るのがムチと呼ばれる琉球漆喰。

 

守礼門にも、首里城にも使われている沖縄の伝統素材の原料になるんです。

綱としても、原料としても、伝統を守るために大切な素材なんですね。

 

 

ちなみにワラは稲穂からですね。

こうやって稲架掛け(=はさかけ。または稲木干し等と呼びますね)して

天日にあててゆっくり干した稲穂を脱穀したあとに、残るのがワラ。

 

でもこれがなかなか手に入らないんです。

 

多くの田圃ではコンバインで稲刈りをしながら、その場で脱穀まで。

ワラはその最中に細かく刻まれて田に撒かれるんです。

 

だから、「天日干し」のお米って手に入りにくいんですね。

そのくらい貴重な素材となったのがワラ。

漆喰では琉球漆喰のほか、土佐漆喰などの原料として大切に使われています。

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