漆喰の駅に思うコト

2013/07/18

よもやま

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行く先々で色々な建築物に出会いますが、中でも好きなのが古い駅舎です。

 

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様々な言葉に例えられるように、

「駅」 は私たちの人生において、とても心に残る場所として存在します。

だからこそ昔のままの姿をとどめることは、誰にも嬉しいことではないでしょうか?

 

そう強く感じたのが3年前の夏。

別府市の亀川駅での出来事でした。

 

明治44年=1911年に建てられた駅舎でした。

 

それが2010年夏。

建てられて99年で老朽化のために建て替えられることになったのです。

 

小屋裏の梁は松。

残念ながら虫食いがひどく、再利用できるものではありませんでした。

保存修復が出来ないほどの傷みから、建て替えを余儀なくされたんですね。

 

99年の歴史。

それは駅の歴史でもあり、そこで乗り降りした人たちの歴史でも。

 

だからこそ、歴代駅長さんや市長さん、そして多くの利用者の方々が

「さよならセレモニー」に参加したんです。

 

ワタシも古民家鑑定士としてお手伝い。

最後に駅を出る前に、壁をめくり、出会うことが出来た99年前の漆喰です。

 

遺されることになった「駅」はまだまだ全国にあります。

これからも大切に心にも残していってもらいたいですね。