960年前の「平等」の意味

2012/09/04

よもやま

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京都・宇治の平等院さんで昨日から鳳凰堂の拝観が出来なくなったそうです。

理由は56年ぶりの修理。

漆の塗り替えや瓦の葺き替えなどが行われるんだそうです。

しかし、その工事の模様を見てみたいですよね。

 

というわけで、今日は世界遺産の一つ京都・宇治の「平等院」さんについて。

 


末法元年の1052年、藤原頼通が

藤原道長の別荘であったものを寺院にしたところから始まっています。


そして平等院といえば鳳凰堂。
1053年に建てられた姿を唯一残す堂塔です。



10円玉の図柄がそうなんです。ほらほら。


中堂の阿弥陀如来像。お顔が見えます。
年末の「ゆく年くる年」でも中継されますね。



大棟には鳳凰像。
建物全体で鳳凰の姿を表しながら、
随所に装飾が施されているところからも当時の栄華がよくわかりますね。




さて、ここで問題。
平等院さん、なぜ平等院という名なのでしょうか?

 
平等院鳳凰堂が左右平等(対称)だから?

ぶ~!違います。
「仏の救済が平等」だからです。勘違いしている人、多いですよね。

ちなみに平等院は「光のお寺」なのだそうです。


鳳凰堂は東向きに朝日を浴びるように建てられています。
本尊阿弥陀如来像は西を背に、東を向いています。
夕日の沈む西、極楽浄土からの光を背に私たちはその姿を見るんですね。

なるほど!と、当時の建築技術だけでなく信仰と建築の関係も学べます。
有名な文化財だけでなく、地元に残されている建築物、
見に行ってみましょう。きっと何か発見があるはずです。