歴史的に言えば明治期から。
文明開化の音とともに、我が国の建築文化も変貌しました。
それまで木や土や漆喰、唐紙などしかなかった壁の素材として
セメントやペンキがやってきたのです。
が…そんなに簡単に欧米の素材など手に入りませんね。
ですからデザインは洋風、素材は我が国の伝統素材といった洋館が
明治、大正、昭和と建てられてきたわけです。
という洋館にも漆喰。使われています。
例えば四国・愛媛にあるのは萬翠荘(ばんすいそう)。
大正11年に建てられた愛媛県で一番古い鉄筋コンクリートの建物ですね。
昨年、国の重要文化財の指定をうけたばかりです。
フランス・ルネサンス風の豪華な装飾が素敵ですね。
当然、中の装飾も素晴らしいです。
天井飾りも息をのむ美しさ。豪華な装飾にポカーンと口を開けてしまいます。
いかがでしょう?洋館にも漆喰、ふんだんに使われていますよ。
例えば長崎や神戸の洋館にも。
それを意識して観ると楽しい散策になりませんか?
ちなみに今回ご紹介した萬翠荘は松山市の観光名所の一つ。
近年話題の「坂の上の雲ミュージアム」から坂を上ってすぐの場所にあります。