ワタシは
- 本漆喰
- 土佐漆喰
- 琉球漆喰
の3つを勝手に「日本三大漆喰」と呼んでいます。
その中で地域を飛び出して全国に広まったのが「土佐漆喰」。
土佐の名前の通り、高知県を発祥とする漆喰です。
その製法をおさらいしましょう。
土佐漆喰の製法です。
土佐漆喰は日本建築学会発行のJASS15にて
3か月以上発酵させたワラと消石灰を練り合わせ、
さらに1カ月以上熟成させたものとされています。
だから、まずワラを用意して
長さを揃え、硬い節を取り除いたのち
水分を加え発酵させます。
発酵がすすんだワラを消石灰と合わせ、水で練り上げます。
あれ?他の材料は? と思った方…
そうなんです。土佐漆喰はワラと消石灰と水だけで作られるのです。
一昨日の「本漆喰」との違いは
ワラが発酵して繊維がバラバラになったものが麻すさの代わりに。
発酵して溶けだしたワラの成分などが海藻のりの代わりに。
そうして漆喰となるわけですが、
さらにもう一味必要なのです。
土佐漆喰には土佐漆喰の技が必要です。
ちゃんと材料を使いこなし、ちゃんと仕上げられる腕が必要なのです。
だから、伝統技術に忠実な土蔵でも、
近代的な住宅においても、その重厚感に圧倒されるわけなんですよね。
土佐という雨風厳しい気候に耐えられるよう、
磨かれてきたその素材と技術。
伝統の漆喰をベースに革新が加えられた、素晴らしい漆喰だと思います。