変なタイトルでスミマセン。正しい日本語は「小手先のテクニック」です。 小手先とは
1 手の先の方。手先。 2 ちょっとした機転。小才。「―が利く」 yahoo辞書
「小手先のごまかし」などという使い方をされるので、どうしても悪いイメージがありますが、小器用なというイメージですね。決して悪い言葉ではありません。 で、今回は鏝先。何のハナシをしたいのかというとコレ。
(c) jun|写真素材 PIXTA
鏝絵です。
伊豆の長八で知られる大変繊細なものから 上の写真のような素朴なもの。
そして、反則とも思えるくらいダイナミックなもの。
熱心な左官の方なら一度は訪ね、ご覧になった事があるかもしれません。ある有名な左官さんのご自宅のものです。ご本人は撮影用に作ったものだからとご謙遜されてましたが…。
鏝絵は、漆喰で作られたレリーフ装飾です。彫刻のように削りだすものではなく、左官さんの鏝で漆喰を塗り重ねて形作られたものです。まさにテクニックの集大成ですね。
もっと鏝絵を観たい方はググってみてください。 大分県安心院(あじむ)の鏝絵など、色々なものが出てきますよ。
ここからはもっと身近な鏝絵。泥と漆喰で作ったお店の看板です。
我が町 津久見市の津久見まぐろ研究会が、左官教室の挿絵や著書「どぞう」で知られる村尾佳州子さんに依頼してそれぞれのお店の看板を作ってもらいました。
それぞれ地元の者にしか分かりませんが、お店の雰囲気や店主のイメージそっくりに仕上がっていると大評判でした。
そんな村尾さん、毎夏、地元の子供達の体験学習の先生をされているのです。
地元の土と地元の石灰を捏ねて、固まりやすくします。
子供たち一人一人、ねりクワを振るって大奮闘。
慣れない手つきで鏝を扱い、大苦戦です。
小さな手先で頑張って作った作品。これも、小・手先ですね。
子供たちの中から、将来、立派な左官職人さんが生まれることを祈っています。