「リフォームに漆喰を使いたい」というご相談をよくいただきます。
しかもDIYで家の中を。
今の内装壁にガッとのっけて、スーッと伸ばしたら、シュッと仕上がる…なんて無理です。
まずは漆喰を塗りたい壁と相談です。
どんな壁ですか?
1)壁紙・クロス
2)漆喰ではない塗り壁
3)漆喰
4)よく分からない
まずは1)壁紙・クロス
壁紙に直接、昔からの漆喰を塗ることは出来ません。
理由は三つ。
一つ目は、漆喰がくっつきません。
二つ目は、漆喰が乾いたときに縮む力で壁紙が浮き、表面にひび割れが出来ます。
三つ目は、壁紙の下のボードの固定が不十分で、やはり縮む力や振動で割れます。
なので、完璧に塗るためには下地の大工工事からやり直さねばなりません。最低でもクロスを剥がさねば…。 でも、最近はクロスなどに塗れる漆喰が販売されています。
次は2)漆喰ではない塗り壁
簡単な判別方法は二つ。
1.硬いか柔らかいか
多少力を入れて爪を立ててみます。
爪あとがつかなければ、硬い素材。そうでない場合は柔い素材。
2.手のひらでザッとこすってみる
これも怪我しない程度に力をいれてこすります。
ボロボロと表面が落ちるが落ちないか?
とにかく、硬く、表面がしっかりしていればOK。
塗り替え用下地材を塗ることで漆喰が塗れます。ただ、塗り替え用下地材はプロ向けホームセンターか左官建材店でしか入手できません。
3)漆喰
傷んでいなければ基本的には2)と一緒。塗り替え用下地材が必要です。
4)わからない
困りました。が、少なからずそのような相談があります。
まずは柱の両隅や部屋の角などを見てください。メクレや継ぎ目があれば壁紙です。
最後に最も重要なチェック。
壁をぐいぐい押してください。たわみませんか?
ドンドン叩いてください。振動しませんか?
本来漆喰を塗るためには壁の板が45センチ以内の格子状に固定されていなければなりません。しかも固定する釘は板の周りで10センチ、固定木の上で15センチ以内。かなりガチガチに固定する必要があるのです。
と、色々と確かめないとペンキ(塗料)のように「塗る」だけで大丈夫な素材でもないのです。
でも、失敗したらそれはそれ。また自分でやりなおせばいいです。そんな素敵な方が増えています。
本日は下地と漆喰の関係まで。
後日、材料の選定について、改めて説明しますね。