夏の暑い日でも、炒め物などは、やはり強火でガ~っと炒めたいものです。
といわけで、今日は漆喰と火。
つまり不燃性能についてのおさらい。
過去に起きた震災では、様々な要因が重なって甚大な被害へと発展しました。
2011年には大規模な地震に加え、津波による被害が起きましたね。
さらに歴史的にふり返れば関東大震災。
大規模な地震。さらにお昼時であったことから火気が多く使われており火災が発生。
加えて、北陸にあった台風の影響で風も強かったそうです。
阪神淡路大震災においても
地震による倒壊の被害に加え、広範囲にわたる火災被害。
地震だけでなく、防火についても考えさせられるのが震災です。
今お住まいの家、火災について考えたことはありますか?
家具や調度品、燃えやすいものばかりですよね?
さらに家の壁、その壁紙は大丈夫ですか?
当然のことですが、火災が発生したことを想定して、
建築物に使われる建築資材には防火のための基準が定められています。
また、地域によって防火地域や準防火地域などがありますね。
それらの地域や人の集まる特殊な建築物(ホールや病院など)にも、
火災から守るための制限が定められています。
使用する建築材料に求められる防火。
それを不燃性能といいます。
その性能順に―
不燃材料
- 通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後20分間は、燃焼しないこと。
- 外部仕上げにおいては、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じないこと。
- 内部仕上げでは避難上有害な煙またはガスを発生しないものであること。
準不燃材料
- 通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後10分間は、燃焼しないこと。
- 外部仕上げにおいては、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じないこと。
- 内部仕上げでは避難上有害な煙またはガスを発生しないものであること。
難燃材料
- 通常の火災による火熱が加えられた場合に、加熱開始後5分間は、燃焼しないこと。
- 外部仕上げにおいては、防火上有害な変形、溶融、亀裂その他の損傷を生じないこと。
- 内部仕上げでは避難上有害な煙またはガスを発生しないものであること。
以上が定められています。
ここで注目すべきは、不燃材料。
「20分は燃焼しないこと。」お気づきですね。燃えるんです。
全く燃えない素材ではなくても不燃材料と呼ばれます。
少し心配になりますよね!?
また、樹脂製品であれば、少なからず燃焼ガスを発生させます。
さて、そこで漆喰。
燃えない素材です。それは歴史が物語っていますね。
そもそも商家の蔵などが土蔵であり、お城が白く塗り込められていたのは、
漆喰による防火が目的でした。
漆喰は燃えません。ただし、本当の漆喰に限ってのオハナシです。
近年市場に出てきた「なんちゃって漆喰」が同様の性能を持つか?
それはわかりませんね。
火を近づけても燃えない。
有害なガスを全く出さない。
それが漆喰です。