漆喰は超耐久か?

2019/12/20

おさらい

t f B! P L
連日、漆喰に関するご相談をいただいています。

ご相談で多いのは…皆さん「住まいの安心」をお求めなんですね。そして、我が国ではやはり木造住宅が主流であることを痛感します。

そして、木造住宅の中でも「木と漆喰の家」が相変わらずブームなんです。
なので、よくご相談いただくのは「この漆喰を外壁に塗ると家が長持ちする」って聞いたんですが…とのご質問。

それについて、おさらいしながら解説しましょう。


漆喰はとても耐久性がある素材で、何百年も経ったお城などで使われています。
というのは大きな勘違いを生みます。

これだと漆喰が何百年もお城を守ってきたように聞こえますよね?

でも、そんなことはありません。それを証明するのがコチラ。


話題になった姫路城の大改修。昭和の大改修から約半世紀。新たな姿を現しました。
漆喰は風雨により摩耗しますし、構造によっては表面に汚れが堆積します。
また、防水素材ではなく水を吸いやすい素材ですから、内部に雨水が浸透します。

すると…たとえ漆喰が傷んでいなくても汚れたり、内部が傷んだりしますから
結局どこかの折を見て改修工事が必要になるんです。

次の写真は別のお城ですが…分かりますか?

軒下は汚れがついたまま。逆に雨のあたる部分はメクレなどが見られます。
常に湿気のある部分にはカビや藻が生えているのも分かりますね。


これが漆喰の本当の姿。紛れもない真実です。

しかし、これまで我が国の伝統が守られていました。
その伝統とは「しっかりとお手入れを繰り返す」コト。

 汚れたら塗り直す。傷んだら剥がして塗る。

当たり前の姿なんですよね。
そして、それが出来るのが漆喰の魅力でもあると思います。

漆喰でもペンキでも、サイディングでも金属でも、
汚れない、傷まない素材はありません。

必ず「お手入れ」が必要になるんです。

繰り返しますが、それが当たり前のことですよね?
住まいにはメンテナンスフリーなどありえません。

当社の漆喰は大丈夫!と謳っているメーカーさんも多いですよ。

もしご自分のお住まいの外壁に検討されているならば・・・
「なぜ大丈夫なのか?」納得いくまで説明してもらいましょうね。