建物よりも画のほうが長持ち?

2019/11/02

おさらい

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500年前、あの大作が完成

500年を遡り、1512年11月2日、あるものが完成されました。それがコレ。
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ミケランジェロによるイタリア・システィーナ礼拝堂の天井画が完成したんです。



その天井画の中でも、もっとも有名なものがこの「アダムの創造」ですね。
この絵が公開されて500年。長く残されているのには理由があるんです。

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カギは石灰

500年前に書かれた絵がいまだに綺麗に残されているのは石灰のおかげ。
石灰を下地に描いていく「フレスコ画」の特徴なんです。

フレスコ画。なかなか目に触れる機会も少ない西洋画の技法ですよね?
「フレスコ画ってナニ?」という方は過去の説明を読んでくださいね。
2012.3.16;ダ・ヴィンチと漆喰 http://shikkui.denden-kyokai.com/2012/03/blog-post_16.html

実は私の出身の大分県津久見市はフレスコ画が身近な街。開催されるフレスコ画教室では参加者の皆さんが、地元特産の石灰に思い思いの絵を描いていきます。




子どもさんの作品では造形のテイストも。石灰モルタル(もともとの西洋の漆喰)に彩色して、パラパラと撒くのは貝の粉?キラキラと、とてもキレイですね。


フレスコ画の素晴らしいところは絵が成長していくところ。
石灰がゆっくりと二酸化炭素を吸収しながら硬化し、未来へとつながっていきます。

だから500年前の絵が、今も感動を与えているわけですね。
新たに描かれ続けるフレスコ画、もちろんこれも魅力的なんですよ。