砂糖と石灰

2019/02/25

おさらい

t f B! P L
「素材にこだわる」ということは建築や工芸だけでなく、「食」の世界にも通じることです。

お料理も様々な素材で作られますもんね。
料理の基本は「さしすせそ」。その1番目は砂糖ですね。

今、ちょうど砂糖が旬のシーズンなんですよ。

今回はその砂糖について、おさらいです。






砂糖には様々な製品がありますが、今日はその中でも黒砂糖
甘くてちょっとクセがあって、美味しいですよね。
美味しい上にミネラルが豊富。

カルシウムやカリウムがたっぷり。

…なぜでしょう?

それは黒砂糖の作り方に秘密があります。

まずは原料となるサトウキビ。南の島には歌の通り、ざわわと生い茂っています。
サトウキビを絞ります。昔は絞り臼を牛に回させていたそうですね。


絞った汁を釜で煮て水分を飛ばします。 


で、出来上がり…にはならないのです。
サトウキビのしぼり汁は酸性の液体。中和してやらないと固まらない…。

そこで登場するのが


「食品添加用消石灰」。

昔は藁灰を使ったり、サンゴを焼いた石灰を使ったりしていたそうですが、現在は主に九州で製造された純度の高い消石灰が、黒砂糖の産地である南の島々へ送られているのです。アルカリ性の石灰を加えることで、中和されるだけでなく、絞り汁に含まれた不純物も取り除くことができます。

だから、黒砂糖は高カルシウム食品?!…お分かりいただけたでしょうか?

黒砂糖の産地での製造期間は例年10月~4月。現在真っ只中です。
ここしばらく台風の影響が深刻でしたが、今年のサトウキビ収穫も良いニュースが多いようですね。