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もう簡単には「しっくいは燃えない」と言えない

火の用心

晩秋をむかえ、そろそろ冬の準備。私も我慢できずにコタツの準備を。
いつのまにかお肌も乾燥してガサガサ。寒い冬はもうすぐですね。

さて空気が乾燥してくると…火の用心です。 




台所、暖房の火元はちゃんと管理しましょうね!
不審火に備えて燃えやすいものを家の周りに置かない。タバコのポイ捨てなんてもってのほかです。

それでも毎日、どこかで火事が起きています。

木造の建物が多い我が国では昔から火事への対策がとられてきました。商いの栄えた町では漆喰が分厚く塗られた蔵造りの商家が立ち並んでいますね。


大切なものを納めておくのは漆喰塗りの土蔵。
分厚い壁で中のモノを守ります。


かつて漆喰は人々を守る素材として使われてきたのです

不燃材料とは

漆喰は不燃素材。建築基準法施工令では不燃性を持つ材料に対して
  • 不燃材料
  • 準不燃材料
  • 難燃材料
の3つのランクを設けています。

建材メーカーはそれぞれを満たす製品を作り、その認定を取得しているというわけです。ホテルのカーテンや壁紙に表示されているのを良く目にするハズですよ。

そして漆喰は…昔から燃えない材料として使われてきました。
H12建告1400 建築基準法に基づく告示 不燃材料を定める件
(平成12年5月30日建設省告示第1400号)
最終改正 平成16年9月29日国土交通省告示題1178号
建築基準法(昭和25年法律第201号)第2条第九号の規定に基づき、不燃材料を次のように定める。

建築基準法施行令(昭和25年政令第338号)第108条の2各号(建築物の外部の仕上げに用いるものにあっては、同条第一号及び第二号)に掲げる要件を満たしている建築材料は、次に定めるものとする。

一 コンクリート
二 れんが
三 瓦
四 陶磁器質タイル
五 繊維強化セメント板
六 厚さが3mm以上のガラス繊維混入セメント板
七 厚さが5mm以上の繊維混入ケイ酸カルシウム板
八 鉄鋼
九 アルミニウム
十 金属板
十一 ガラス
十二 モルタル

十三 しっくい

十四 石
十五 厚さが12mm以上のせっこうボード(ボード用原紙の厚さが0.6mm以下のものに限る。)
十六 ロックウール
十七 グラスウール板


今の漆喰は大丈夫か?

しっくいは燃えないことになっています。
ただ、近年の「漆喰のようなモノ」が上記の“しっくい”に含まれるのかは疑問です。樹脂や化学繊維などが混入された「漆喰関連製品」…大丈夫でしょうか?

そういった疑問に対して、日本漆喰協会が応えています。


元来、しっくいは土やモルタルなどの上に塗られるのが多いものでした。
ところが、現在の建築様式では漆喰が塗られている下地の9割9分はせっこうボードだといわれています。

せっこうボードとしっくいは別の素材。
さらに下地材が組み合わせて塗られることが主流です。

ということは…

「しっくい」自体は燃えない材料であっても、

 ― せっこうボードに下地材とともに塗った漆喰が燃えない

と言い切ることは出来ないのです。

燃えないしっくいとは

日本漆喰協会から
下記にある、主要なメーカー製のしっくいには不燃材料の認定が行われています。


「しっくいは燃えないから」とは言い難い流れになってきましたね。
使い方を考えながら素材を選んでいかねばなりません。