平成28年度「現代の名工」が発表されました

2016/11/22

よもやま

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厚生労働省より11月21日、各分野で優れた技能、業績を持ち、その道の第一人者とされる「現代の名工」に選ばれた方々が表彰されたとの発表がありました。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000142778.html





「現代の名工」は1967年各界の技能水準向上のために創設されたもので、
毎年秋に150名が選ばれています。

様々な分野からの名工が選出されていますが
発表資料より、左官に関連する方々を抜粋してご紹介します。

今年は3名の名工が選ばれました!!
お名前技能功績の概要
丹波 秀朗 さん 長年左官業に従事し、特に温度や湿度、ひび割れのしやすさ等を総合的に判断して漆喰を配合し塗り上げる漆喰仕上げに関する卓越した技能を有しており、その仕上げの美しさは他の追随を許さない。また、地元菊池地域特有の「なまこ壁」を伝統的な配合技法を使って仕上げる高度な技術を有し、一方で新建材を使った現代建築の工法でも精度の高い技能を発揮している。さらに後進の育成、左官技能の振興、業界の地位向上にも大いに貢献している。
河合 英喜 さん日本古来の左官工法等の研鑽を積み、独自の技法を創案するなど卓越した技能を有している。100年以上前の壁を復元させる文化財修復工事において天然のりを炊き、土を厳選し塗り上げ、その当時のじゅらく塗りの技法を再現した。また、漆喰彫刻が消えようとする中、再評価を願いつつ技能の伝承に熱心に取り組んでいる。さらには、技能検定委員として全国技能競技大会で一位入賞者を輩出など後継者の指導・育成や技能伝承に貢献している。
平野 甚九郎 さん左官工として長年従事し、神社仏閣における壁の仕上げに卓越した技能を有している。伝統工法の知識が高く特に城郭建築における揚裏波形部の中塗り・上塗り部分の作業の技術・技能保持の第一人者である。また、町家をはじめ神社仏閣の修復・修繕に尽力している。さらには、若手左官技能者に対して伝統的な工法を基本とした技術・技能の指導を行い左官技能者の育成に貢献している。

ご紹介させていただいた左官のみなさん、そして他の受賞者の方々、
本当におめでとうございます。

今年も左官の技術に秀でた方々が選ばれたこと、とてもうれしく思います。