土佐しっくいのDIYは…かなり難しい

2016/10/26

よもやま

t f B! P L
最近、DIYにこだわる方々から「漆喰を自作したい」との相談も寄せられています。

じゃ、ワタシが勝手に決めたの「日本三大漆喰」。
  1. 本漆喰 
  2. 土佐漆喰 
  3. 琉球漆喰 
さて、この中から「土佐漆喰」をご紹介。土佐の名前の通り、高知県を発祥とする漆喰です。
その製法をおさらいして、DIYのお手伝いに…なるでしょうか?



土佐しっくいを作ろう

土佐漆喰とは、3か月以上発酵させたワラと消石灰を練り合わせ、さらに熟成させたものとされています。

まずはワラ

まずワラを用意します。ワラは、無農薬のものが嬉しいでしょうけど、かなり入手が難しいです。
「どこで買えますか?」という質問、良い質問です。
…売っていませんよ。農家さんを紹介してもらうのが早道ですよね。

もう、どこも稲刈りが終ってますから、今年はもう手に入らないかもしれません。


ワラの発酵

長さを揃え、硬い節を取り除いたのち、水分を加え発酵させます。


石灰と合わせて練る

発酵がすすんだワラを消石灰と合わせ、水で練り上げます。


あれ?あとは??

あとは?思った方…そうなんです、以上で終了。あとは発酵させるだけ。
実際には混ぜられた漆喰をさらにすり潰す工程がありますが、ご覧の通り土佐漆喰はワラと消石灰と水だけで作られるのです。

「本漆喰」との違いは、ワラが発酵して繊維がバラバラになったものが麻すさの代わりに。発酵して溶けだしたワラの成分などが海藻のりの代わりに。

そうして漆喰となるわけですが、さらに必要なコトがあるのです。

 土佐漆喰には「土佐漆喰の技」が必要です。
 ちゃんと材料を使いこなし、ちゃんと仕上げられる腕が必要なのです。

だから、伝統技術に忠実な土蔵でも、


近代的な住宅においても、その重厚感に圧倒されるわけなんですよね。


土佐という雨風厳しい気候に耐えられるよう、磨かれてきたその素材と技術。
伝統の漆喰をベースに革新が加えられた、素晴らしい漆喰だと思っています。

さあ、それをDIY?! …かなり難易度が高いですよ。