九州は春の陽気のここ数日でしたが、まだまだ各地で雪。
なんとなく穏やかな日が数日、寒い日が数日の繰り返し。
「三寒四温」という言葉どおりの毎日ですね。
雪の中で、土や漆喰を塗っている方はいらっしゃらないですよね?
水で練った素材ですから、凍ったら一巻の終わりです。
水系塗料も同様。水を溶剤としている塗料でも凍ったらアウト。
というわけで今日は素材の凍結についておさらいです。
皆さんご存知の通り、水は0℃で凍ります。
その時、「膨らむ」ってことも…ご存知ですよね?
多くの他の物質とは異なり、水は分子と分子の間に空隙が出来るため
固体になると体積が増える珍しい物質なんです。
膨張するのは1割程度。
製氷皿で出来た氷、盛り上がってますよね?!
さて、これが建築素材の世界に起きたらどうなるでしょうか?
一番分かりやすいのは霜が下りた土。
氷が溶けると…ベチャベチャになるか、スポンジ状にバリバリになりますよね。
それが建築で発生したら?
――― 素材の強度は格段に低下します。
ちなみに、樹脂系の製品は
使う前の液の状態で製品自体が凍結すると樹脂分が壊れて
様々な不良を起こすこともあるので、一度でも凍った樹脂製品は使用禁止。
無論、使ってしまった場合は誰も保証してくれません。
見落としてはならない自然の猛威ですね。
で、何故そんな話をしたかというと…
少し冬の寒さが緩み始めるこれからの時期が本当に一番危ないんです。
昨日まで暖かかったから大丈夫…と油断して凍結させます。
…塗った材料、新品の塗料缶などなど、凍らせて台無しにしてしまうわけです。
工事の方は気を付けて。
工事をお願いしている方は…「気を付けてねっ」て言ってあげてくださいね。