秋も深まりつつありますね。
山の木々も少しずつ色が変わり、秋の実りも食卓へ。
甘く熟した柿が嬉しい季節になりました。

さて、柿といえば我が国を代表する歴史的建築物の一つ奈良の法隆寺さん。
正岡子規の
柿くへば鐘が鳴るなり法隆寺
は、松尾芭蕉の「古池や~」と同じくらい有名な、まさに俳句の代名詞。
法隆寺さん、最近行かれたことは?
修学旅行などで訪れて以来、一度も。という方が多いのでは?
秋の旅行に奈良へいかがでしょうか?
ワタシは…奈良への出張の際などで時間が少しでもあれば法隆寺さんなどの建築物を観に行くようにしています。

数年前に修復が終わった金堂。

同じく、数年前の修復が終わった大講堂。

様々な工事が行われている法隆寺。やはり興味は尽きません。
大工さんにとってもそうでしょうが、漆喰にたずさわるものにとっても「法隆寺」。それはとてもとても特別な存在であることに変わりありません。様々な時代に造られた建築物が大切に残され続けているのです。
比較的新しい宝蔵院もありますね…。

やはり心が落ち着く場所。新しい気づきのある場所。
様々な心配事も忘れ、その静謐さに心洗われます。
が、やはりどこまでも「法隆寺」。ちょっとした場所にも驚きが隠されています。
弁天池の脇にある西茶所で休憩。
正岡子規の句の前書きには「法隆寺の茶店に憩ひて」とありますから、この建物が?と思ったのですが、実際には鏡池の前にあったそうで、今は無くなっています。
では、そのかわりにこちらで一句…というのも良いかもしれませんよ。

と、この茶所で一息。
座って見上げると立派な古材が利用されています。



茶所の職員さんにこの建物がいつのものか聞いてみれば平然と「江戸時代くらいですかね?」と。
伽藍の古材を利用したのでしょうね。休憩所までもが「文化遺産」。法隆寺の奥深さ、タダゴトではありません。