内子町のオハナシ3日目です。
伝統が残されている町。
そのいたる所に学ぶトコロがあるんです。歩いて探してみましょうね。
私からもいくつかご紹介します。
まずは入り口から…漆喰にカビが生えるモデル発見!
雨がかかるところ、水がたまるところ、そこに黒カビが生えるわけです。
黒い妻壁。よ~く観てみると
炭化した様子がよく分かります。そうです。焼き杉ですね。焼くことで風雨に強くなるだけでなく、そのままよりも火が着きにくくなるのです。
二階の窓の両外側にある仕切りのようなものが「うだつがあがらない」のうだつ。もともとは隣家からの延焼を防ぐ防火壁でした。
竃(かまど)。これを造るのも左官の技でした。使われている素材や形状、とても理にかなったものなのです。
町の名物である蝋燭屋さんへ行ってみると…
中では実際にローソクを手作りしている様子が見られます。
それだけでなくその原料もしっかり展示。和蝋燭の芯には灯芯草(とうしんそう)や蚕(かいこ)の繭(まゆ)が使われているのです。ちなみに灯芯草はい草、お蚕さんの繭からは絹糸が作られます。
傷んだ土壁も格好の教材に。
なぜこんな傷み方をするのか分かりますか?
それを考えるだけでも、伝統建築の構造や素材について自ら理解を深めることが出来ます。
ほんの一時間歩くだけでも、これだけのことが分かります。
「書を捨てよ」とまでは言いません。読んだこと学んだことを確認できるのは、やはり自分の目で見ることだと痛感できますね。