漆喰の歴史のハナシをすると、エジプトのピラミッドや万里の長城のハナシが出てきますから、それはそれは古くから使われてきた素材だと思われるんでしょうが…
我が国ではいつ頃から使われ始めたのかご存知ですか?
高松塚古墳の壁画に漆喰が使われていた!…と聞くとどうしてもすご~くムカシに感じることでしょうね?!ところが、高松塚古墳が築かれたのは奈良時代が始まるちょっと前、藤原京(694~710年)の時代とされています。
だから我が国の漆喰の歴史は1300~1500年くらい。
まず、我が国で生まれた素材では無いと言われています。仏教が我が国に渡ったとされる500年代、つまり6世紀の頃に仏教文化と共に伝えられたものであろうとされています。
そして本格的に…(とはいえ寺院や宮殿などがメインですが)実際、マトモに使われ始めたのは奈良時代に入ってからのようです。
ちなみに一番有名なエジプト・ギザの3大ピラミッド、クフ王のものが築かれたのは紀元前26世紀。今から4000年ほど前ですね。その頃の日本は縄文時代。漆喰を作ったり塗ったりするには文明がまだまだ成熟していない頃です。
数年前、縄文後期、約4千年前の漆喰が見つかった!というニュースもありましたが…焼いた貝灰を土と混ぜたものでしたね。それを漆喰と呼べるのかどうか?学者先生方がお決めになることですね。
いかがでしょうか?漆喰から歴史ロマン。少し歴史を辿るだけでいろんなことが分かってきます。