漆喰の原料やその配合などについて、これまでおさらいしてきました。
とくに現状に使用されている原料がどういったものか理解できましたね?
ここでさらに、その原料は何から作られているのか?
・・・実は全ての原料は、遡れば、生物が原料となっているんです。
まずは石灰。
太古の昔、海の底に堆積したサンゴやプランクトン、原虫などの化石が現在、石灰岩として採掘されています。
次に海藻のり
各地の磯などで採られたものですね。
そして麻すさ
麻畑で栽培された麻の茎の繊維が加工された物。
すべての素材が生物で造られたものなのです。
様々な生物の恩恵を受けて造られたのが漆喰。
「木」と同様、自然と共存しながら長く大切に使われてきた伝統素材です。
我が国の気候風土に合っていて当然なわけですね。
ただ…これまでお伝えしてきたとおり、近年、漆喰に化成品が加えられているケースが少なくありません。
なんだか寂しい気持ちになるのは私だけでしょうか?