ここ最近の流行が炭酸。
微炭酸だったジュースが「強炭酸」で販売されたり、これまでにない炭酸飲料が販売されたり…。美容にも炭酸。髪や顔を洗うにも炭酸が使われたりしているんです。
シュワーっと炭酸。ビールの刺激も炭酸ですね。
炭酸ガスは二酸化炭素とも呼ばれますね。
漆喰はその主成分である消石灰が空気中の二酸化炭素と反応することで硬化していきます。
そのため漆喰の硬化メカニズムは気硬性。といわれています。
二酸化炭素は温室効果ガスと呼ばれるものの一つ。
「CO2の削減」は産業に求められる課題として、各企業が一生懸命取り組んでいる問題です。
「じゃあ、漆喰って二酸化炭素を吸う、とても良い素材なの?」と聞かれることがあります。
答えは…「いいえ」です。先ほどの図を見てください。実際には石灰石から放出された二酸化炭素を吸い戻しているだけです。石灰石→生石灰→消石灰→石灰石…と結局のところ排出した量を吸収しするサイクルを続けているだけなんです。
そして石灰石を生石灰へ加工するためには多くの熱量を必要とします。そのために石炭やコークスなどを燃料として加え、連続して燃やし続けているわけです。
ということは…そうです。余分なCO2が発生しているんです。
伝統の存続と環境問題。
難しい問題ですね。ですが、大切に守り続けていただきたい伝統素材の一つです。