重伝建地区=「重要伝統的建造物群保存地区」へ調査取材に行ってきました。
今年の7月現在で全国に98地区が選定されているそうです。
見てください。
中世戦国から幕末、そして現代までの建物が混在して残されています。
もう、腹いっぱい漆喰を見てきました。
ここまで漆喰がふんだんに使われている町並み、
なかなか目にすることは出来ないですね。
今も昔も大変贅沢な建造物で溢れていました。
さて、これまで綴ったログの中で、最もアクセスが多いのが
「漆喰の価格」
住まいを検討されている方、やはり気になるのが漆喰の価格ですよね。
あこがれの漆喰壁と木の住まい…
でも、どんなに調べても「ちゃんとした価格」は出てこないと思います。
建築材料の中でも土や漆喰だけではないでしょうか?
積算の基準となる「設計価格」や標準単価などがないのです。
さらに工務店さんなどに尋ねると「高くつくからやめたほうがいいです」などと。
確かに厳密にいえば
- 漆喰の素材の違い
- 漆喰を塗る下地の違い
- 漆喰の仕上げ方法の違い
- 漆喰を塗る面積による違い
- 漆喰を塗る職人の技術による違い
…などなどの要素で金額が変動してしまうことはやむをえません。
「漆喰を塗ると平米あたり幾ら。」とは計算できないのです。
…とされてきました。
しかし、それでは「検討」すら出来ないですよね?!
現在、最も多く行われている漆喰の工法は
内部であれば せっこうボードへ下地材を塗った後、メーカー製の既調合漆喰。
外部であれば モルタル下地にメーカー製の砂漆喰、そして上塗り。
それならば、「それなりの」金額が計算出来ないでしょうか?
きっとそれを待ち望んでいる方々、多いハズです。
では、今、知りたい方は?
ネットでどれだけ検索しても出てきません。
多少分かるのは材料の価格だけです。
だから…
家を建てる方 → 工務店さんに見積もりを依頼。
工務店さん → 左官さんに相談。
このような事態が、
「漆喰」が使われなくなってしまった一因でもあるとワタシは考えています。
さらに、このままではますます「漆喰」が使われなくなりますね。
なんとかせねばなりません!