門司港駅。
関門海峡の「門」の名の通り、下関と門司港は本州と九州の橋渡し。
まさに九州の玄関として昔から栄えた場所でもあります。
「レトロ」の言葉がそのまま似合う駅舎は1914年に建てられたもの。
駅舎として重要文化財に指定されたのもこの駅が我が国初だそうです。
そんな門司港駅が今年9月から5年半かけて保存修理工事に入るとのこと。
(記事下部にニュースリンクあります)
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様々な言葉に例えられるように、
「駅」 は私たちの人生において、とても心に残る場所として存在します。
だからこそ昔のままの姿をとどめることは、誰にも嬉しいことではないでしょうか?
そう強く感じたのが2年前の夏。
別府市の亀川駅での出来事でした。
明治44年=1911年に建てられた駅舎でした。
それが2010年夏。
建てられて99年で老朽化のために建て替えられることになったのです。
小屋裏の梁は松。
残念ながら虫食いがひどく、再利用できるものではありませんでした。
保存修復が出来ないほどの傷みから、建て替えを余儀なくされたんですね。
99年の歴史。
それは駅の歴史でもあり、そこで乗り降りした人たちの歴史でも。
だからこそ、歴代駅長さんや市長さん、そして多くの利用者の方々が
「さよならセレモニー」に参加したんです。
ワタシも古民家鑑定士としてお手伝い。
最後に駅を出る前に、壁をめくり、出会うことが出来た99年前の漆喰です。
遺されることになった「門司港駅」。
これからも大切に心にも残していってもらいたいですね。