レオナルド・ダ・ヴィンチの幻の壁画「アンギアーリの戦い」の発見?
ヴェッキオ宮殿にあるジョルジョ・ヴァザーリの「シエナ攻防戦」。
CERCA_TROVA(求めよ、されば与えられん)と描かれていたその壁画の下に
ダ・ヴィンチの壁画が隠れていると発表されたのは2007年のことでした。
「求めよ、されば与えられん」…まさにダヴィンチ・コードですね。
で、今回のニュースではその壁画に使われていた顔料を分析したところ
ダ・ヴィンチのものに間違いなかった。ということです。
ルーベンスの「アンギアーリの戦い」模写(wikipedia)
しかも漆喰の上に書かれていた未完成の油絵なのだそうです。
当時の手法としては石灰と砂を水で練ったものに
顔料のみで描いていくフレスコ画が主流だったそうなのですが…
そのフレスコ画、どういったものかご存知ない方も多いですよね?
なので、今日はフレスコ画のおさらいです。
フレスコ画は
西洋の漆喰?、石灰モルタルが使用された絵画の技法です。
フレスコ画とは西洋の絵画技法のひとつです。
最後の審判などルネサンス期の壁画、
天井画はほとんどがフレスコ画だといわれています。
栃木県石灰石工業会館のフレスコ画「祥雲図」
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgsDICMmFNDhEnhaJAQMpA39aPWkYa4HHLViVhC6_8fJhfMNYb9iOhJSM9pMzHO-P6ErOLuu4i2p9mOxWWOya-zeASs_KiyNIaPcmCUcH7_TfGVr-12AlkwO5rI9SZQ2ykhXSgo_TYhpH0/s800/IMGP0303.jpg)
どんなものか簡単に説明しますと
1.石灰モルタルを塗る
2.生乾きの時に、顔料を水で溶いたもので絵を描く
3.乾いたら出来上がり。
単純ですがかなり難しいものです。
絵の具と違い、重ね塗りして修正できませんし、
下地の石灰モルタルの乾き具合に合わせて塗らねばなりませんし、
材料の調達も難しい。
でも、やってみたいという方多いですよね。
さて、フレスコ画の本番です。
フレスコ画の下地に使われる石灰モルタルはすごく単純なもの。
消石灰と砂を混ぜるだけ。
ただ、石灰と砂の配合比は砂の種類や下地などによって
結構調整が必要です。固さ調整は水加減で。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglu171oaPQN7UpFLiltavtMWUlahlu4fllpxunEFjVNCtA6iRVSNpkhScWUq90q1-OUJQsIXx1zpflBTzj4aa2rFdjoZDP5GMjPKZblm1vT-5EcaGxvwN2oAvK5a6JJ7agQuPeylA4CVw/s320/20060823_141422.jpg)
モルタルを下地に塗りつけます。
左官材と比べるとちょっと硬めですね。耳たぶくらい?
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhkGDUDABBYDmr_pJaDW6_09zkEh_4dIpVkJ8sNgR8JrtGu4E89ItOkDE0ap_Ela2QO8PCqvMzKakK0lSQ917kUlB4ia14a5eycaBVQIZ4jOGQVa2p_LgTD0voNDffKalfNz5pZnQdNbfY/s320/20060824_101905.jpg)
で、おもむろに絵を
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtdkcCPZElqtln1VabWZd6R6eMIBrqselysX7dr3YkmKeD_zMhQUpqLBX8r4imOy6DPQJR3o23NjiPrAlisDnnKIwza7MScXCLZO4naCnlC0uxxMrB1AAme1yOsdK2vyMq3RNS1RCWP-A/s320/20060824_125118.jpg)
描かずに、下絵を描くのです。
あらかじめ用意しておいた下絵をモルタルにのせて写し込みます。
上の写真は下絵に線香でたくさん穴をあけ、
その絵の上から顔料入りのタンポでトントン。
すると点画の下絵が出来上がります。
で、描く。ただし、絵の具は使いません。
顔料だけ。つまり色の粉。
これを水で溶くだけで描きます。
そして石灰モルタルに吸い込まれることで絵になります。
「なんだか染め物みたい」と言ってる人もいましたね。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKC9Z7EBGUj01g1e805x_QUjmElefSKemrBUmJt0IssZ3fS_ahG5R3bPdFY9mhuVtURgqPQMNU8hGSrKkn-dq36qAJ-AJllrGX9ORz7gi46ncofOmJVzUPyBSNY6dzItXJvZx54OlHROI/s320/20070802_125955.jpg)
絵を描ける時間はモルタルが生乾きの間だけです。
乾いた状態のほうがよく吸いこんで…と言われますが理由があるのです。
未乾燥の石灰モルタルに顔料がのせられます。
石灰モルタルからは
石灰の主成分、カルシウムがたっぷり溶けた水が浮きます。
カルシウムが透明の結晶を作り、のせられた顔料を包み込むのです。
だから昔の絵画もキレイなまま残っているわけですね。
これが、絵の具だと?
顔料を溶いた油やニカワなどが傷むと剥げてしまいます。
ちなみに古代からの贈り物ともいわれる
約2万年前の壁画、 アルタミラやラスコーの壁画は
天然のフレスコ画といわれています。
鍾乳洞の石灰質の岩肌に描いた絵が
そのまま石灰分にコーティングされたわけですから…。
発見された壁画のニュースはこの下のニュースリンクから。西洋の漆喰?、石灰モルタルが使用された絵画の技法です。
フレスコ画とは西洋の絵画技法のひとつです。
最後の審判などルネサンス期の壁画、
天井画はほとんどがフレスコ画だといわれています。
栃木県石灰石工業会館のフレスコ画「祥雲図」
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEgsDICMmFNDhEnhaJAQMpA39aPWkYa4HHLViVhC6_8fJhfMNYb9iOhJSM9pMzHO-P6ErOLuu4i2p9mOxWWOya-zeASs_KiyNIaPcmCUcH7_TfGVr-12AlkwO5rI9SZQ2ykhXSgo_TYhpH0/s800/IMGP0303.jpg)
どんなものか簡単に説明しますと
1.石灰モルタルを塗る
2.生乾きの時に、顔料を水で溶いたもので絵を描く
3.乾いたら出来上がり。
単純ですがかなり難しいものです。
絵の具と違い、重ね塗りして修正できませんし、
下地の石灰モルタルの乾き具合に合わせて塗らねばなりませんし、
材料の調達も難しい。
でも、やってみたいという方多いですよね。
さて、フレスコ画の本番です。
フレスコ画の下地に使われる石灰モルタルはすごく単純なもの。
消石灰と砂を混ぜるだけ。
ただ、石灰と砂の配合比は砂の種類や下地などによって
結構調整が必要です。固さ調整は水加減で。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEglu171oaPQN7UpFLiltavtMWUlahlu4fllpxunEFjVNCtA6iRVSNpkhScWUq90q1-OUJQsIXx1zpflBTzj4aa2rFdjoZDP5GMjPKZblm1vT-5EcaGxvwN2oAvK5a6JJ7agQuPeylA4CVw/s320/20060823_141422.jpg)
モルタルを下地に塗りつけます。
左官材と比べるとちょっと硬めですね。耳たぶくらい?
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEhkGDUDABBYDmr_pJaDW6_09zkEh_4dIpVkJ8sNgR8JrtGu4E89ItOkDE0ap_Ela2QO8PCqvMzKakK0lSQ917kUlB4ia14a5eycaBVQIZ4jOGQVa2p_LgTD0voNDffKalfNz5pZnQdNbfY/s320/20060824_101905.jpg)
で、おもむろに絵を
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjtdkcCPZElqtln1VabWZd6R6eMIBrqselysX7dr3YkmKeD_zMhQUpqLBX8r4imOy6DPQJR3o23NjiPrAlisDnnKIwza7MScXCLZO4naCnlC0uxxMrB1AAme1yOsdK2vyMq3RNS1RCWP-A/s320/20060824_125118.jpg)
描かずに、下絵を描くのです。
あらかじめ用意しておいた下絵をモルタルにのせて写し込みます。
上の写真は下絵に線香でたくさん穴をあけ、
その絵の上から顔料入りのタンポでトントン。
すると点画の下絵が出来上がります。
で、描く。ただし、絵の具は使いません。
顔料だけ。つまり色の粉。
これを水で溶くだけで描きます。
そして石灰モルタルに吸い込まれることで絵になります。
「なんだか染め物みたい」と言ってる人もいましたね。
![](https://blogger.googleusercontent.com/img/b/R29vZ2xl/AVvXsEjKC9Z7EBGUj01g1e805x_QUjmElefSKemrBUmJt0IssZ3fS_ahG5R3bPdFY9mhuVtURgqPQMNU8hGSrKkn-dq36qAJ-AJllrGX9ORz7gi46ncofOmJVzUPyBSNY6dzItXJvZx54OlHROI/s320/20070802_125955.jpg)
絵を描ける時間はモルタルが生乾きの間だけです。
乾いた状態のほうがよく吸いこんで…と言われますが理由があるのです。
未乾燥の石灰モルタルに顔料がのせられます。
石灰モルタルからは
石灰の主成分、カルシウムがたっぷり溶けた水が浮きます。
カルシウムが透明の結晶を作り、のせられた顔料を包み込むのです。
だから昔の絵画もキレイなまま残っているわけですね。
これが、絵の具だと?
顔料を溶いた油やニカワなどが傷むと剥げてしまいます。
ちなみに古代からの贈り物ともいわれる
約2万年前の壁画、 アルタミラやラスコーの壁画は
天然のフレスコ画といわれています。
鍾乳洞の石灰質の岩肌に描いた絵が
そのまま石灰分にコーティングされたわけですから…。
実際の壁画の一部を写真で見ることが出来ます。