伝統建築は「ちゃんとお掃除」

2011/12/09

指定なし

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いよいよ年の瀬ですね。

愛媛県松山市の道後温泉本館ですす払いが行われたそうです。

 

畳をあげて、ささぼうきでホコリを払って…

昔の日本では「よくある光景」「当たり前の光景」だったんですよね。

 

 

 

最近よくある「問い合わせ」… 

 「健康に配慮された漆喰とはどんなものですか?」と聞かれます。

 

ですが…

 

 漆喰を塗った家に住んでいるからといって

 健康になるわけではない

 

と、何度も繰り返し云わせていただきます。

 

現在、木と漆喰の家がブームです。 

工務店さんやメーカーさんは次のように説明してくれますね?

漆喰の壁は呼吸して、色々なものを取り込みます。

調湿作用もありますから、結露を防ぎ、カビの繁殖も防げます。

静電気を帯びにくいので、ホコリが付きにくく、アトピー体質の方に最適な環境に。

 

イイことばかりです。

ですが、ちゃーんと考えてください。

漆喰の家に住めば、何もしなくてもよいというわけではないのです。

 

 

“メンテナンスフリー”という言葉、心惹かれますよね?

 

 でも、日本伝統の素材は、手入れしてナンボ

 

お部屋の掃除、ほとんどの方は掃除機を使っていますね?

かつて箒(ほうき)しかなかった時代、

畳の上を掃く時にはお茶っ葉の出がらしを撒いて、

ホコリが舞わぬように、絡め取りながら掃除が行われていたものでした。

 

木の床や柱は日々磨かねば光りません。

ワックスやニスなどは使わず、米ぬかや米の研ぎ汁で磨かれていました。

 

 

壁が漆喰でも、ちゃんと換気して

部屋の掃除を行わなければ何の意味もありません。

伝統素材は基本的には静電気を帯びにくい素材が多いので、

かえってホコリが舞いやすいのです。

 

何もしなければアレルギーに悩んでいる方は

かえって症状がひどくなってしまいます。

 

 

 あたりまえのことをして、

 さらに気持ちいい家

 

になるのが「木と漆喰の家」なのです。

 

木や漆喰などの良いところばかりを見ていませんか? 

お掃除してますか?

昼寝ばかりしていませんか?

結構忘れている方、多いです。