伝統素材はまた使えるんです

2011/12/04

伝統素材

t f B! P L

奈良の薬師寺さんといえば?

 

プロジェクトXのファンだった方には西岡棟梁の金堂再建でしょうか?

いつ見ても美しい姿です。

 

そして特徴的な東塔と西塔。

…という東塔、現在解体修理の真っ最中。

来年3月には素屋根が出来上がり、すっぽりと覆われてしまいます。

 

「凍れる音楽」ともいわれる美しい東塔。

全て解体され、修繕されるのです。

 

作りなおすのではなく解体修理。

天平時代から1000年を越えてもなお、使えるものは使われます。

考えてみてください。「使える」んです。

 

それが我が国で伝えられてきた伝統素材の素晴らしさ。

鉄やプラスチックとは異なり、長い年月を経過してなおその強度を保てる素材。

長い実績がここにあります。

 

そして、せっかくの薬師寺さん。

ぐるっと回って見てみましょうね。

 

修学旅行の定番コース。

薬師寺のお坊さんのオハナシは「面白い」ことでも有名ですよね。

 

2003年に再建された大講堂。

昨年AKB48の講演が行われたときには驚きを隠せませんでした。

 

「不東」の文字が見えるでしょうか?

玄奘三蔵院の玄奘塔。西へ向かう固い決意を表したコトバ。

コトを成した偉人の姿にも出会えます。

 

様々な建築物に様々な伝統素材。

これらが100年後、1000年後に東塔と同様

「また使える」素材を使って修繕されていくのです。

 

1000年を超えた「当たり前」。伝統素材の真の姿の一つですね。