東日本大震災による津波で流失した「六角堂」。
先日、海に浮いているのが見つかったというニュースがありましたね。
(c) オズ|写真素材 PIXTA
今回は海からその六角堂の一部を引き上げたそうです。
六角堂。
茨城県北茨城市の五浦海岸に
岡倉天心により100年以上前に建てられたもので、
正式名称は「茨城大学五浦美術文化研究所六角堂」というものだそうです。
今回の引き上げ作業で見つかったのは擬宝珠、瓦、ガラスなど。
木材の大半は流されてしまったとのこと。
年内にも復元したいとの意向だそうですが…
おそらくは「新しい木材」を使って復元されることでしょう。
100年の時を経たその姿は、100年前の姿に?
それではなんだか心寂しい気がします。
我が国には残念なことに解体して廃棄されている木材が数多くあります。
六角堂と同じくらい、さらにそれよりも古い古民家から出てくる木材が
多量に捨てられている現実があるのです。
場所は違えど同じく「時を経た」木材。
それを使えば元に近い姿へと復元できるのではないでしょうか?
本当は被災地域で多量にみられる「がれき」から…
と言いたいところですが、いろいろ困難な問題があります。
元々我が国では「木材」は捨てられることなく再利用されてきた伝統素材です。
手ほどき解体され、再活用されることになった築300年の古民家の木材。