清水さん。
思い切って何かをやるときのコトバで
「清水の舞台から飛び降りる」の清水寺(きよみずでら)さん。
京都でも有名な観光名所ですね。
(c) 赤城 一人|写真素材 PIXTA
ちょうど今、平成の大修復の真っ最中です。
そのおかげで少しショッキングなニュース。
380年の長きにわたり舞台と本堂を支えてきた、欅の78本の柱のうち12本が…修復を余儀なくされているようです。
原因は白アリと腐朽菌。
1000年を越えて使われる素材である「木材」。その弱点はこの2つなのです。
アリを予防し、腐朽菌の繁殖を抑えるには、通風が良く、乾燥しやすいを環境にあること…ということくらいしか無いのですが(防腐剤などは使いたくないですよね?!)、構造上いたしかたないこともあります。
じゃあ、傷んだ12本の柱、どうするのかというと?
傷んだ部分だけ換えればよいのです。
何も全て新しくする必要はありません。
それが我が国の伝統素材を支えてきた大工さんの技術。
「継ぎ」です。
たとえ構造部材であっても、ちゃんと「部分交換」で使える素材。それこそが伝統素材と呼ばれる由縁かもしれませんね。