この花、なんという花でしょうか?
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何の花だか知ってる方はほとんど居ないと思います。 「シナアブラギリ」といいます。
「油桐」…そうです。桐油を採る木です。
桐油というと、木材の桐から採ったものと皆さん思っていませんか?じつは油を採るのはアブラギリという植物の種から採るのです。
ちなみに
キリはゴマノハグサ目ゴマノハグサ科
アブラギリはトウダイグサ目トウダイグサ科
まったく違う種類なのです。 アブラギリは西日本、そして中国に自生しています。そして現在、国内の桐油の産地は若狭が有名ですが、流通しているのは安価な中国からの輸入品が多いようです。
桐油は「塗料」としての用途が多かったようですね。
塗って乾く(酸化する)と油膜を形成します。
古くから家具の保護塗料として、雨傘や雨合羽に塗って撥水効果を与え、顔料を加えて絵の具にもされていました。
また、地域によっては漆喰にも混ぜられていました。
そのほか漆喰に使われてきた油の種類をもう一度おさらい。
菜種油 | 食用でも有名ですね。 最も多用されている漆喰油です。 |
桐油 | 紹介した通り、桐ではなく、「油桐」の実から採った油。 今でも伝統工芸では珍重されていますね。 江戸期あたりからの利用だそうです。 漆喰では島根や鳥取などを中心に。 |
荏油 荏胡麻油 | 荏胡麻の種から採った油。 歴史的には、菜種油が使われるようになるまでは、 この油が食用油だったそうです。 韓国焼肉のお店で葉っぱが出てきますね。 |
亜麻仁油 | ♪亜麻色の長い髪…で知られる亜麻の種から採取したもの。 油絵の具にも使われていますね。 亜麻の茎の繊維は麻製品として使われています。 亜麻は明治の北海道開拓から栽培が始まりました。 |
魚油 | 名前の通り、動物由来の油。 イワシなど、青魚を煮詰めて採っていたそうです。 漁村で多用されていたようです。(ワタシの地元もそうです。) |
鯨油 | クジラから採った油。外国が行っていた捕鯨の目的も油でした。 ペリーさんの黒船来航時に開港させられた表向きの目的も 捕鯨船の給油のためでしたよね? 今ではかなり入手が難しくなっていますが…。 |
昔からある材料、比較的新しい材料も多いですね。
「油」といっても多種多様あるのです。