漆喰について色々とオハナシしておりますと、よくご相談いただくのが…
結局のところ「昔ながらの漆喰」と「新しい漆喰」、何が違うんですか?と。
難しい質問?! いえいえ至って簡単です。
まず、漆喰は仏教伝来のころに我が国に伝えられたもの。1000年以上前に大陸から我が国に渡ってもたらされ、大切に使われてきた素材です。
多くのモノは時代や歴史と共にその姿を大きく変えていきますが、漆喰は主成分である石灰を塗って固めるという素材であり続ける「変わらないモノ」の一つです。
現代の木造住宅でいえば、瓦、木材、古材、土、漆喰などがそれにあたりますね。
昔からほとんど変わらない。
実際には「変わらない」のではなく「完成している」と考えるべきではないでしょうか?
長い歴史の中で使われ続けながら、その姿が少しずつ変化しながらも、またあるべき姿に戻る。その繰り返しで出来上がった完成品なのだと思います。
というわけで、「漆喰」に新しいモノなど無いのです。
現在、樹脂や化学繊維、セメントなどなど、様々なものが加えられた漆喰製品が流通していますね。
しかし、漆喰の長い歴史から見ればそれは一瞬のもの。いつの日かヒトの手間をかけられた石灰と麻と海藻で練り上げられた「正規の姿」へ戻っていくと確信しています。