伝統が残されている町。そのいたる所に学ぶトコロがあるんです。
歩いて探してみましょうね。
内子でいろいろ発見
漆喰にはカビが生える
まずは入り口から…漆喰にカビが生えるモデル発見!雨がかかるところ、水がたまるところ、そこに黒カビが生えるわけです。
黒い妻壁の正体は
妻面が黒いですね。これを、よ~く観てみると炭化した様子がよく分かります。そうです。焼き杉ですね。
焼くことで風雨に強くなるだけでなく、そのままよりも火が着きにくくなるのです。
うだつがあがっている
二階の窓の両外側にある仕切りのようなものが、「うだつがあがらない」のうだつ。もともとは隣家からの延焼を防ぐ防火壁でした。
キッチンを作るのは左官の仕事
竃(かまど)。これを造るのも左官の技でした。使われている素材や形状、とても理にかなったものなのです。
ろうそくの作り方をご存知ですか?
町の名物である蝋燭屋さんへ行ってみると…中では実際にローソクを手作りしている様子が見られます。
それだけでなくその原料もしっかり展示。
和蝋燭の芯には灯芯草(とうしんそう)や蚕(かいこ)の繭(まゆ)が使われているのです。
ちなみに灯芯草とは「い草」のこと。そして、お蚕さんの繭からは絹糸が作られます。
傷んだ土壁も格好の教材に
なぜこんな傷み方をするのか分かりますか?
それを考えるだけでも、伝統建築の構造や素材について自ら理解を深めることが出来ます。
ほんの一時間歩くだけでも、これだけのことが分かります。
「書を捨てよ」とまでは言いません。
読んだこと学んだことを確認できるのは、やはり自分の目で見ることだと痛感できますね。