今度は猛暑でなかなか進みません。
住まいにとって柱や梁などの構造を除けば、大切な場所は、基本的に外の工事。左官工事や屋根工事の職人さんたちが、住まいを雨や風から守る工事をするんです。
特に屋根工事、この猛暑に影一つない屋根の上…たまりませんね。
そんな屋根にも漆喰が使われているのでそのおさらい。
屋根に使う漆喰に「南蛮漆喰」というものがあります
南蛮漆喰は油が混入され耐水性を増した漆喰のことを指したようです。今でもモノの本では南蛮漆喰=屋根用漆喰とされています。
ところが
現在市販されている「南蛮漆喰」は
屋根の棟土に使うために粘土に石灰や樹脂を混ぜたもの。
硬化剤や撥水剤が混入され、 「漆喰仕上げが不要」???という触れ込み。
・・・ってことは漆喰じゃない?
少なくとも、伝統工法と照らし合わせれば「漆喰」とは呼び難いようです。
本来は屋根土として粘土。
そして漆喰はご覧の通り仕上げ。最後のフタの役割だったわけです。
理由は…土は雨で流れますが、漆喰は流れませんから。
残念ながら混同して使われているケースも多いようですね。
また、セメントが代用されていることも少なくありません。
それだと屋根の小屋裏からの湿気…抜けきれませんよね。
屋根に必要な機能は「雨水は防いで水蒸気は抜ける」こと。
昔ながらの瓦であればなおのこと、
樹脂製品やセメント製品はオススメできません。
材料選び、誰かにまかせっきりではダメですよ。