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2014/03/04

子どもにもわかる「石灰」。でも、オトナが分かってなかったり。

「漆喰の主原料、水を除けばその9割以上は石灰で出来ています。」と、オハナシするとほとんどの方からは「ふ~ん石灰ね」という、分かったような分かっていないような返事。

きっと分かって戴けてないのだと(笑)
なので、何度も何度もおさらいです。

過去にもご紹介した大分県石灰工業会が協力した地元イベントの模様。
子供向けに説明した「よくわかる石灰」です。


毎年恒例で開催される大分県津久見市のイベント「フレスコ画教室」。
私も「大分県石灰工業会」のメンバーとしてお手伝いです。

毎年恒例となった、地元の産物「石灰」を使った体験教室ですが…
今回は「みんなで作る漆喰の町並み!フレスコ画教室&子ども造形教室」です。


2日間開催の初日の今日は小学生の部。「子ども造形教室」です。

楽しい工作の始まり!…の前にせっかく石灰に触れるのですからお勉強です。
参加した小学生の皆さんに「集まれ~」と。(朝からテレビの取材も入ってました。)


まずは「石灰」がなんで出来たのか説明です。
海のサンゴの化石なんだよ~。ジュラシックパークの時代より古いんだよ~。と
サンゴの死がい、造礁サンゴを持って説明。


見たことがない方も多いですよね?
コレです。


サンゴの死がいは炭酸カルシウムのカタマリなんです。
自らもプランクトンを食べながらも、共生する褐虫藻が光合成することで得られる栄養をたっぷり吸収しながら大きくなったので、たっぷり炭素を蓄えています。


さて、それらが海底で積み重なって…山になったんだよ!と


そうなんです。我が町の山の恵みは海の恵み。
石灰の町ならではの山の風景です。


サンゴやプランクトンの化石が石灰石。


それを高温で焼くと石から二酸化炭素が抜けて生石灰に。
「ほら、同じ大きさなのに重さが違うでしょ?」と。


最後に生石灰が水と反応する実験です。


生石灰に水をかけると…?


高熱を発しながら壊れていきます。
立ちのぼる湯気が分かりますかね?子どもたちからも思わず歓声が上がります。


反応が終わったものが「消石灰」。
肥料や漆喰の原料として使われているものです。


地元の特産物を学び、それを使った工作や創作が毎年行われるんです。



素材としての石灰。
どういったものなのかお分かりいただけたでしょうか?

山から切り出した岩石を焼いて水をかけて…と加工することで初めて漆喰の原料になるんです。それが塗られるとどうなるか…もう何度も説明していますが、また後日。